最近のお昼休み、同年代の同僚がマイホーム談義で盛り上がってるのをよく耳にする。

ニュージランドのビジネス中心地であるオークランドでは不動産の価格が馬鹿にならないくらい高騰中。現時点で平均価格は1.2M程、日本円にして一億円弱。こっちだと前金20%を支払って後はローンを払いながら返していくスタイルなので、少なくともまず二千万円の準備が必要。本当に、もう選べらしものにしか手が出ない領域に到達している。国政選挙もこの高騰した住宅価格をどう対策していくかが毎回の論点になるのだけれども、ここ数年全く改善されていないし、良くなっていく気配があまりない。そんな買い手圧倒的不利な状況の中で、苦労して貯金をため、ついにマイホーム購入を決めたのだから、話している同僚たちは『これからローン地獄だよ…』とため息をつきながらも、その表情と口ぶりはどこか誇らしげに感じる。

自分の場合。家を買うことによって、これから先の大きな選択に対して保守的になってしまうのがこわくて、どうも踏ん切りがつかないでいる。30歳を迎えた今、そもそもこの先ニュージーランドで生活していくのか、他の国に行くのか、はたまた日本に帰るのかもよく分からない。彼女出身地の中国かもしれない。一年後はおそらくまだここにいる。二年後も多分。3年、5年となってくるともうよく分からない。今までもあまり先の事は考えずにその場その場で面白そうな道を選んできた。もし今日誰かから『アメリカで仕事しない?ビザは出すよ』みたいな話があって、それが自分にとってワクワクする内容だったら、すぐにでもOKしたい。けどそんな時、もしマイホームがあって数千万のローンを支払っている途中だったら、多分そういった決断は出来ない気がする。歳を取るにつれて地に足をつけて生活していく必要があるのは分かっているけど、その自由を狭めてしまうのがとてもこわい。